代表の言葉

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message

 音楽共創プロジェクトそよかぜは、音楽を通して、人と人とがあたたかくつながる場をつくりたいという思いから生まれました。

 私自身がこれまで合唱や演奏活動に関わる中で、音楽には、演奏する人の思いと、聴いてくださる方の記憶や感情が重なり合うことで、その場にしか生まれない時間をつくる力があると感じてきました。懐かしい歌を聴いてふと表情がやわらいだり、初めて会った人同士が同じ曲を口ずさんだり、演奏をきっかけに会話が生まれたりする瞬間があります。音楽では、言葉だけでは届かない思いを、人の心に届けてくれるものだと思います。

 一方で、音楽に触れる機会は、誰にとっても同じように開かれているわけではありません。演奏会場へ足を運ぶことが難しい方、日々の生活の中で音楽を楽しむ機会が少ない方、誰かと一緒に声を出したり、音を感じたりする場から少し離れてしまっている方もいらっしゃいます。
 それなら、音楽のほうから会いに行くことはできないだろうか。演奏する人と聴く人が分かれるだけではなく、その場にいる人みんなで音楽の時間をつくることはできないだろうか。そう考えたことが、そよかぜを立ち上げる大きなきっかけでした。

 そよかぜが目指しているのは、完成された演奏を一方的に届けることだけではありません。もちろん、演奏の質を高める努力は大切にします。しかし同時に、目の前にいる方々の表情や空気を感じながら、その場にあった音楽の時間を一緒につくっていくことを大切にしたいと考えています。
 聴いてくださる方が少し笑顔になること。懐かしい曲を一緒に口ずさんでくださること。演奏後に言葉を交わせること。そうした小さな出来事の一つひとつが、私たちにとって大切な活動の意味です。

 団体名にある「共創」という言葉には、音楽を演奏者だけで完結させず、関わるすべての人とともにつくっていきたいという思いを込めています。演奏する人、聴いてくださる人、活動を受け入れてくださる施設の方々、応援してくださる地域の方々。その誰か一人が欠けても、そよかぜの音楽は成り立ちません。
 私たちは、音楽を通して出会う人たちと関わり合いながら、その場所にあった形で、あたたかい時間を育てていきたいと考えています。

 まだ歩み始めたばかりの団体ではありますが、そよかぜは、音楽を必要としている場所へ、そして音楽を通じたつながりを求めている方々のもとへ、音楽の時間を届けられるよう活動を続けてまいります。

音楽共創プロジェクトそよかぜ
代表 平野雄大